Ask Marilyn ! (マリリンにおまかせ!)~モンティ・ホール問題~
⭐アメリカのニュース雑誌“Parade”に、
1990年当時、マリリン・ボス・サヴァント
が連載していたコラム
「マリリンにおまかせ!」に、ある日、下記のような読者による
質問が寄せられました。
プレーヤーの前に閉まった3つのドアがあって、1つのドアの後ろには景品の新車が、2つのドアの後ろには、はずれを意味するヤギがいる。プレーヤーは新車のドアを当てると新車がもらえる。プレーヤーが1つのドアを選択した後、司会のモンティが残りのドアのうちヤギがいるドアを開けてヤギを見せる。
ここでプレーヤーは、最初に選んだドアを、残っている開けられていないドアに変更してもよいと言われる。プレーヤーはドアを変更すべきでしょうか?
画像で表すとこんな感じですね、
この質問に対してサヴァントは、
正解は『ドアを変更する』です。なぜなら、ドアを変更した場合には景品を当てる確率が2倍になるからです。
と回答しました。
ところが!
このサヴァントの回答に、すぐさま“あなたは間違っている!!”という趣旨の投書が
およそ1万通も寄せられ、瞬く間に波紋を広げて、大論争へと発展してしまった、というのです。
この話の面白い(興味深い)ところは、
サヴァントを批判したのが、一般の素人だけではなく、
プロの数学者たちでもあった、というところ( ゚Д゚)
しかも、一人や二人じゃありません。
何と!約1000人もの博士保持者だというじゃあ~りませんか!
(ついつい吉本興業のチャーリー浜みたくなってっしまった( ̄▽ ̄))
で、どんな批判だったかというと、下記の通りです。
けっこう辛辣ですよ~!
まずは、ジョージ・メイソン大学のロバート・サッチス博士から
わたしはプロの数学者として、一般の人々の数学的知識がこんなにも低いと思っていなかった。あなた(マリリン)は自分の間違いを認める事が必要です
あなた(マリリン)は明らかに間違っている。世界最高の知能指数保有者が数学に対してこれ以上世間に無知を広める愚行を止めなさい、恥を知るように!
上記のスミス博士が言っているように、
実はサヴァント(マリリンさん)は、世界で一番IQが高い人物として、ギネス記録に認定されたことのある、めっちゃ頭の良い人なんですね(≧▽≦)
ただ、数学者ではなかった。
なので、どんなに頭が切れても、数学者でないという理由で、
プロの数学者たち、博士保持者たちから散々、バカにされてしまったんですね!
さ・ら・に、
感情的な人たちによって、ジェンダー問題にまで発展してしまったというのですから、
なんともはやですね~
もともと、マリリンさんに寄せられた質問は、
モンティ・ホール氏が司会を務める、アメリカのテレビ番組
“Let's make a deal(のるかそるか)”の中で行われたゲームが元ネタ。
たぶん、このテレビを見ていた視聴者の誰かが、ずっと気になっていた質問、
もしかしたら家族とか友達とか学校とか、周りの人たちの間で決着のつかなかった問題を、マリリンさんのコラムに投書で聞いてみたんでしょうね。
いわゆるこの
「モンティ・ホール問題“Monty Hall Problem”」は、
至る所でマリリンさんと論敵たちとの間で、何度も何度も繰り返しなされた挙句、
最終的にはマリリンさんの回答が正しかった!
ということで落ち着いたらしいのですが、
いやはや、とんでもない目に遭ってしまいましたね、マリリンさん(>_<)
でも、彼女は強かった!偉い!
それに引き換え、最終的に大恥をかいてしまったのが、名だたるたくさんの数学者たち・・・チョー涙目ですよね(T_T)
⭐今回取り上げたこの「モンティ・ホール問題」は、高校1年の子たちが数Aで習う確率“Probability”の内、条件付き確率にまつわる問題なんですね。
解答にはサラッとだけ解説が書いてありますし、当たり前でしょ的な感じで説明されてたりしますが、プロの数学者たちでさえ間違ってしまったんですから、さんざん悩んで分からなかった生徒も、さぞや安心することでしょう(^J^)
さてさて、詳しくお知りになりたい方は、こちらをご覧くださいませ!