アイキャッチ=22?⇒「ジレンマに陥る」
アイキャッチの話かと思いきや、
違うんです(*^^*)
「キャッチ=22」
一体、何のことかと言いますと、
ジョセフ・ヘラーというアメリカ人が、
1961年に発表した小説のタイトルなんですね。
和訳すると「軍規第22項」といった感じでしょうか。
「軍規」という言葉からも想像できますように、
戦争を描いた小説なんですが、
これがまた、時間軸がわざとバラバラになっていて、
読者を激しく混乱させます。
それが著者ヘラーの意図でもあるわけなんですね( ̄▽ ̄)
「キャッチ=22」のストーリーは、時間軸に沿っておらず、何の前触れもなく、文脈上の手がかりもほとんどないまま、前後にピョンピョンと行き来する。これによって戦争のカオスを再現し、読者を完全に混乱させようというのだ。(「1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365」)
さらに輪をかけて、
登場人物たちのキャラ設定がすさまじく濃すぎるんですよ~
・死ぬのが怖くって、上官の暗殺を企てるパイロット
・他人の足を引っ張ることしか考えない将軍
・墜落した飛行機の搭乗名簿に名前があったために死んだことになっている軍医
・卵を7セントで仕入れて5セントで転売する食堂担当者
言ってみれば、戦争には正義も規律もありはしない!
みんな自分のことしか考えておらず、混乱が場の空気を支配している、というわけ。
タイトルの「キャッチ=22」の条項は、
“狂気に陥った者は、自ら志願すれば除隊できる。ただし、自分の狂気を意識できる程度では、まだくるっているとは認められない”
というもの。
つまり、
ホントに狂ってしまったのなら、自分の意志で志願などできないし、
除隊を志願すれば、狂ってないから、軍隊を抜けれない。
どっちにしても、その場から逃れられない、地獄の袋小路にはまるのです。
⭐そういうわけで、この小説が発表されて以降、「キャッチ=22」は、
「ジレンマ」とか、「どうしようもない状況」を指すスラングとして、
人々の間に定着していったそうです(^J^)
※上記のように、時間軸が錯綜してますので、読み切るのはけっこう力量がいりますが、ぜひご一読あれ!
🌟因みに、映画にもなっていて、1970年に公開されていますが、かのフォークソンガーであるサイモン&ガーファンクルのアート・ガーファンクルも出演してるんですよ(*^^*)