エーちゃんが自分を「矢沢」と呼ぶ理由
エーちゃんこと矢沢永吉さんは、
自分のことを「矢沢」と呼んでおられる。
なぜ、他人事みたいに「矢沢」と呼んでおられるのだろうか?
一つには、
昔から、自分のことを客観視することが得意であったから、
というのがあるらしい。
それは天性の才能と言っても良いだろうが、
自らを見る別の視点を持っている人は、近視眼になることから自らを守りやすい。
もう一つは、
ある時に、近しい人のために、莫大な借金を負わされたのだけれども、
さすがのエーちゃんも、かなり落ち込んだ。
でも、いつまでも落ち込んではいられない。
どうせなら、これを映画やドラマの役と考えて、
「矢沢」という役を本気で演じてみようと思われたそうだ。
確かに、莫大な借金を抱えたり、あまりにも不幸な目に遭ったりすると、
そういう自分をストレートに受け入れることは、甚だ困難だ。
しかし、これが映画かテレビのドラマなら、一歩引いて、その役というか、
立ち居振る舞いや生き方を、端から眺めることができる。
そうやって、自分の人生を、誰かが書いた脚本だと思えば、
途中にいろいろな困難が襲って来るのも、ひどく納得がいく。
物語の後半から、事態は少しずつ変化し始め、不思議な出会いや、
予想だにしない出来事が起きて、大どんでん返しとなるわけだ。
そうすると、どっかでカメラでも回ってるのかとも思ってしまうほどだ。
一つ、このとんでもない苦難に遭遇しながら、やがてハッピーエンドに向かうという、
非常にスリリングな演劇を、演じ切ってやろうじゃないか!と
こう考えられるわけだ。
こういったエーちゃんのエピソードを、
コンビニに置いてあった何かの本で読んでからというもの、
自分自身の考え方も、ちょっと改善されたような気がする。
明るい展望が開けてきたというか、
苦しい状況に置かれても、以前ほどには驚き怪しむことは、
少なくなった気がするのだ。
心からエーちゃんに感謝したい(*^^*)